豊川市の循環器内科・消化器内科、小児科のタチバナ病院

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COPD 別名・タバコ病について

Chronic Obstructive Pulmonary Disease

慢性閉塞性肺疾患

COPDは空気の通り道である気管支や、気管支の先にある酸素を取り込むための肺胞に治りにくい炎症を生じる疾患です。
この疾患は、肺への空気の出入りが悪くなり、呼吸困難を引き起こします。


喫煙者におこる肺の変化

正常な肺

タバコ病におかされた肺

資料提供:富山県呉羽内科医院 水上陽真先生


重症化すると…

  • 息苦しさで日常生活に影響がでます。
  • 風邪やインフルエンザにかかると急激に症状が悪化し、死に至ることがあります。

COPDは現在、世界の死亡原因の第4位にランキングされています。しかも今後さらに増え続け、2020年には全世界の死亡原因の第3位になることが予想されています。現在、日本においてもCOPD患者数は530万人以上いると考えられています。
NICE Study(Nippon COPD Epidemiology Study)2001年

これほど重要な死因の一つでありながら、現在COPDと診断されている患者さんは全体のごく一部で、潜在的患者数はその数倍に上ると考えられています。


こんなにあります タバコ病

生活習慣病の1つです。

  • 約90タバコ病
     COPD・咽頭がん
  • 約60タバコ病
     肺がん・口腔がん
  • 約30タバコ病
     狭心症・心筋梗塞・喘息・胃潰瘍・脳梗塞・食道がん・膀胱がん・すい臓がん・肝臓がん

こんなものまでタバコ病

虫歯・歯槽膿漏・胃炎・骨粗鬆症・不妊・血管性痴呆


COPDの主な症状 

COPDは重症の呼吸器疾患でありながら、ありふれた症状が特徴です。

その特徴とは…

  • 「息切れ」「咳」「痰」といった、日常的なありふれた症状がみられます。
  • 病態がゆっくりと進行し、改善されません。

これらの症状は年齢や喫煙のせいにされてしまい、なかなかCOPDとは気づかれません。


次の5つの質問で、COPDのチェックをしてください。

  • Q1. あなたは40歳以上ですか?  はい・いいえ
  • Q2. あなたは、現在、タバコを吸っていますか?あるいは以前吸っていましたか?  はい・いいえ
  • Q3. あなたは同年代の人に比べ息切れし易いですか?  はい・いいえ
  • Q4. あなたは1日に何度も咳をしますか?  はい・いいえ
  • Q5. あなたは1日に何度も痰がでますか?  はい・いいえ

以上の質問で3つ以上「はい」と答えられた方は、できるだけ早くCOPDの検査を受けるようにしてください。


COPDの原因 

COPDは別名、「タバコ病」とよばれています。

  • COPDの原因はいろいろありますが、最も最大な要因は喫煙です。
  • COPD患者の約90%が喫煙者です。
    ※ここでいう喫煙には「受動喫煙」も含まれます。受動喫煙とは、タバコを吸わない人が、周りの人が吸ったタバコの煙を吸わされることをいいます。
  • 喫煙以外の発病因子として、「大気汚染」「職業環境(粉塵や化学物質等の有害物質を吸入する可能性)」「遺伝」もあります。

タバコはなぜいけないか

肺・気管支などは、特に喫煙の影響を受けやすく、喫煙と関わりの深い病気はCOPDを含め、沢山あります。また、煙に含まれるタバコの有害物質による刺激で気管支が収縮したり、粘膜からの分泌物が増えてぜんそくなども引き起こしやすくなります。


COPDの検査 

COPDは徐々に進行し、重症化する疾患です。早めに発見し、治療を始めることが重要です。

  • COPDは問診・身体所見と簡単な検査で診断できます。
  • スパイロ検査は唯一、COPDの早期診断が可能な検査です。
    スパイロ検査は簡単な肺の検査で、誰でもすぐに行うことができます。痛みもありません。

問診の際に医師に伝えること

  • 症状(どんな症状か。いつから始まったのか。どんな時におこるか。症状が続くのか、反復的に起こるのか。)
  • 既往歴
  • 家庭環境
  • 喫煙歴
  • 服用中の薬
  • 職業歴
  • 家族歴

SP-350COPDによるスパイロ検査

スパイロ検査とはスパイロメータと呼ばれる機械を使用して、患者さんの口元から出入りする空気の量や速さを測定し、肺の機能を調べる検査です。

  • ・COPD重症度ステージマーカー表示解析機能付き
  • ・スパイロ判読解析機能搭載

患者さんは息が漏れないように鼻をノーズクリップで留め、マウスピースをしっかりくわえます。


検査 5分程度の検査です。

検査を受けられる方の注意点

この検査は患者さんの努力次第で結果に影響が表れます。医師の指示に従って、一気に息を吐き出すようにしてください。


COPDの治療 

禁煙は治療の第一歩

タバコを吸っている方が、まず取り組むべきことが、禁煙です。

  • 禁煙は、最も重要で効果的な治療法です。
  • 疾患の進行を遅らせ、重症化を防ぐことができます。
  • 本数を減らすだけではダメです。完全にタバコと縁を切りましょう。

禁煙を成功させるための工夫

  • ①タバコや灰皿を身近に置かない
    目に付くところあると誘惑が増すので、思い切って捨てる。
  • ②吸いたくなったら気を紛らす
    「水を飲む、体操をする」などして気をそらす。
  • ③喫煙のきっかけになることを避ける
    アルコール・コーヒーなどは喫煙を誘いやすい。タバコが吸いたくなるような場所や人には近づかない。
  • ④喫煙の代わりにすることを決めておく
    ガムや禁煙パイプなど、タバコの代わりになるものを用意する。
  • ⑤ニコチン依存、意思の弱い人は、医師の助けを借りる
    ニコチンガム、ニコチンパッチなどにより徐々に離脱を図る。医療機関で指導している禁煙プログラムに参加する。

COPDの総合治療

薬物療法

現在のところCOPDを根本的に治せる薬はありません。
しかし、苦しい症状を軽減させることはできます。
気管支を拡張する薬などを用いて苦しい症状を緩和します。

在宅酸素療法

呼吸不全が進んできたら持続的に酸素補給を行います。1日20時間以上持続して酸素を吸入する方法です。呼吸が十分にできないままだと心臓が酸素不足になり、十分働かなくなる心不全が起こってしまいます。
携帯型ボンベを使えば遠出もできます。活動的になることで肺の病気を心身の面から防止する効果にも期待できそうです。

外科的療法

重症例の治療法として肺の手術があります。だめになっている肺の部分を切り取って、残っている健康な肺の部分をより十分に働かせようとするものです。日本でも行われています。
いろいろな治療法がありますので主治医としっかり話しあいましょう。


COPDとわかったら…

次のことを守れば進行を防ぐことができます。

  • 禁煙療法
    タバコを吸い続けると、肺や気管支がよりひどく傷害を受け、COPDがますます悪化します。COPDの治療を受けるためにはまず禁煙することが前提です。
  • 食事療法
    息が苦しく、食欲不振におちいってしまう方が多いのも肺の病気の特徴です。しかし痩せてしまうと病気の治療効果も思うように得られません。十分な栄養を摂るように心がけましょう。
  • 環境を整える
    気道を刺激しないように塵・埃を避けましょう。また極端な寒気や暑気は避けましょう。
  • 風邪対策
    風邪を景気に呼吸器の病気が重症化する場合がありますので手洗い・いがおなどの風邪対策やインフルエンザ予防接種をするようにしましょう。
  • 適度な運動
    すこしずつでも運動できるような状態にするのがよいのです。自分で行動を制限し過ぎず、少しでも体を動かすのがよいでしょう。
  • 呼吸法の訓練
    ●呼吸筋をリラックスさせる方法 ●呼吸訓練
    ●腹式呼吸 ●口すぼめ呼吸(おちょぼ口呼吸)
    ●器具を用いた呼吸筋の訓練 ●四肢、足の体操
    ●体全体の筋力訓練

タバコを吸うとスッキリするってホント? 

タバコを吸ったときに、イライラや落ち着かない感じがスーッとおさまっていく感覚を、喫煙者なら誰でも味わったことがあるはずです。ストレスの多い社会で生活するには、イライラを解消できるタバコは欠かせないと考える方も多いでしょう。しかし、本当にそうなのでしょうか。実は、イライラは仕事や家庭などの社会生活だけが原因ではないのです。
 タバコを吸い終わって1時間もしないうちに、血液中のニコチンが減り、イライラや落ち着かないなどのニコチン切れ症状(離脱症状、禁断症状)が現れます。仕事や家庭のストレスが原因と思っているイライラの正体は、タバコを吸っているが故に生じているニコチン切れ症状である可能性が高いのです。ストレスが原因でイライラするならば、一番リラックスしているはずの寝起きの時間にタバコを吸いたくなるはずがありません。
 喫煙という行為は、喫煙自体が原因で生じたイライラを、次の1本を吸うことで解消しているだけといえます。つまり、喫煙の習慣から脱することができれば、イライラなどのニコチン切れ症状とは無縁の生活を送ることができるのです!

禁煙すると、最初の3日間はニコチン切れ症状が強く現れますが、ほとんどは1カ月以内に消えます。ただし、タバコを吸いたい気持ちは10週間以上残り、再び吸ってしまうきっかけになります。


ニコチン依存症 

いつでもやめられると思って吸い始めたのに、いつの間にかタバコと離れられなくなってしまうのはなぜでしょう。禁煙に挑戦しても、つい吸ってしますのはなぜでしょう。これは、タバコの煙に含まれるニコチンが、麻薬にも劣らない強い依存をもつからです。
 そのため、現在では、喫煙する習慣の本質は「ニコチン依存症」という、治療が必要な病気であるとされています。では、タバコを吸うという行為が、どのようにして「ニコチン依存症」に至るのでしょうか。

 タバコを吸うと、ニコチンが数秒で脳に達し、快感を生じさせる物質(ドパミン)を放出させます。ドパミンが放出されると、喫煙者は快感を味わいます。同時に、またもう一度タバコを吸いたいという欲求が生じます。その結果、次の1本を吸って再び快感を得ても、さらに次の1本が欲しくなるという悪循環に陥ります。この状態がニコチン依存症(=喫煙の習慣)です。

 風邪を意志の力で治せないのと同じように、病気であるニコチン依存症を意志の力だけで治すことは難しいのです。最近では、禁煙治療が健康保険等で受けられるようになるなでお、ニコチン依存症を治すための環境が整いつつあります。禁煙しようと思ったら、気軽に医師に相談してみてはいかがでしょうか。


チャンピックスについて 

チャンピックスは、禁煙のための飲み薬です。
タバコを吸うと、脳にあるニコチン受容体という部分にニコチンが結合して、快感を生じさせる物質(ドパミン)を放出させます。チャンピックスは、この受容体に結合することで、ニコチンの場合より少量のドパミンを放出させて、イライラなどのニコチン切れ症状を軽くします。
また、ニコチンが受容体に結合するのを邪魔して、禁煙中に一服してしまったときの「おいしい」といった満足感を感じにくくすることにより、禁煙を助ける薬です。

タバコを吸ったときのニコチンの作用

チャンピックスの2つの効果


禁煙治療のスケジュール 

保険診療においてチャンピックスを服用される方は、12週間にわたる禁煙治療を受け、計5回通院します。
各診察では、チャンピックスの処方だけでなく、息に含まれる一酸化炭素の濃度の測定や、医師からアドバイスを受けることができます。この禁煙治療のスケジュールどおりに診察を受け、チャンピックスを12週間最後まで服用して禁煙を継続させましょう。

【参考資料】日本循環器学会、日本癌学会、日本呼吸器学会:禁煙治療のための標準手順書 第4版:2010

呼気一酸化炭素濃度測定

一酸化炭素は、タバコの煙に含まれる代表的な有害物質です。禁煙により、息に含まれる一酸化炭素濃度が短時間で減少しますので、測定効果を記録しておくと禁煙の効果を実感できます。

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